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ユニテックフジワークアピス
Vol. 22

景気の上昇に反して人手不足が深刻に

2016年6月13日

  安倍首相は、5月に開かれた伊勢志摩サミットで景気の先行きに不安を抱いている見解を示し、他の6カ国のトップとの間で認識のずれが生じたそうです。経済アナリストの間では、“日本の景気はまずまずの状況で先行きの悪化を予想するのは早計である”との見方で一致しています。安倍首相の発言は消費増税を延期するための一種のパフォーマンスで、7月10日の参院選を乗り切るための政治判断のような気がします。

  では、現状の景気を国内の求人求職状況で観てみます。厚生労働省が5月31日に発表した4月の有効求人倍率(求職者に対する求人件数の割合)は前月に0.04ポイント上昇して1.34倍でした。これは、バブル景気後半の1991年11月以来24年5ヶ月ぶりの高水準。上昇は2ヶ月連続であり、幅広い業種で人手不足が続いていることを示しました。

  特に、「教育・学習支援」(前年同期比8.2%増)、「医療・福祉」(同6.9%増)、小売・卸売り(5.8%増)が人手不足の状態。逆に情報通信は4.5%減。地域の有効求人倍率では、東京が2.023倍、沖縄は0.94倍。厚生労働省は「雇用情勢は着実な改善が進んでいます」と述べています。

  他方、オピニオン社が発行する月刊人材ビジネスは、現在、全国の人材ビジネス企業の景気動向アンケート調査を行っています(8月1日発行号で記事掲載を予定)。集計は途中の段階ですが、「景気は上昇している」との回答は約30%、「前年比で横ばい」が約40%、「下降している」は16%前後。総じて、景気はまずまず上昇していると言えそうです。反面、彼らが抱える問題点も受注件数に対して配置するスタッフの数が不足していることがわかりました。

  このような状態が続けば人手不足はさらに深刻になり、ひいては、日本の経済規模の維持と発展にマイナスの影響を及ぼしかねません。私がいつも述べているように、ASEANの友好国から労働者を受け入れるべき状況が日増しに高まっていると言えるでしょう。東京五輪の開催まであと4年。スタジアム建設、周辺のインフラ整備はこれからが本番です。では、外国人労働者を受け入れるための国内整備をどうしたらよいのか?それについては、メールマガジンvol.23で言及します。


エーピーシーズポーターズ株式会社ORDIA



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