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Vol. 31

技能実習法案Q&A−《その1》

2016年11月7日

  最近、技能実習の事業協同組合や人材ビジネス会社の幹部が私のオフィスを訪れて、技能実習法案の行方と法案成立後の留意点などを質問するケースが増えています。技能実習法案について月刊人材ビジネスが断片的に記事を掲載しているからだと思います。この機会に、質問と回答を2回にわたってQ&A形式で紹介します。

Q. 技能実習法案は今の国会で成立しますか? その後の留意点を教えてください。
A.
法案は10月末に衆議院で成立しました。参議院でこれから本格的に審議が始まります。国会関係者によると、国会の会期末である12月末までに成立するのではないか、という声を聞いています。成立後、施行日と施行規則が公表されるでしょう。来年の早いうちに施行される可能性があります。

Q. 法施行後の留意点は?
A.
技能実習が制度化されて23年が経ちますが、技能実習事業を規制する専門法が誕生するのは初めてなのです。この事業を行うすべての協同組合や企業は許可を得なければなりません。許可要件などは法案成立後に公表される予定です。罰則も用意されます。結構、厳しい中身になりそうです。
  また、入管法令、労働関係法令の遵守、技能実習計画書の提出も義務付けられるといいます。労働者派遣法と同じように、資産要件、資質要件も問われるかもしれません。

Q. その理由は何ですか?
A.
厚生労働省によると、昨年度の労働基準法令に違反したケースは、5,173の実習実施現場のうち71.4%に当たる3,695現場を数えました。この法令違反のデータは過去5年間で最高を記録しました。
  厚生労働省は技能実習生を日本に送り出す中国、フィリピン、ベトナム、インドネシアなど各国政府に対して、技能実習法案成立と施行後を視野に入れて実習生たちの権利保護に協力してくれるように呼びかけています。
  ついでに言うと、ある国の送り出しエージェントが技能実習生候補者たちから多額の保証金を徴収しているケースもあるそうです。なんとも嘆かわしいことです。そのような理由で、法案は実習生の権利保護に力を入れているのです。

Q. 技能実習法案の目的とは何ですか?
A.
技能実習制度は1993年に誕生しました。日本で身につけた技能を実習生の母国の産業に移転するという国際貢献が本来の目的です。それゆえ、技能実習法案は、本来の実習と偽装実習を分離することも目的の1つと言えるでしょう。

(次号に続く)


エーピーシーズポーターズ株式会社ORDIA



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